このような疑問にお答えします。
- 乳酸発酵漬けの「失敗」の見分け方
- 失敗しない乳酸発酵漬けの作り方のコツ
これを書いている私は、8年ほど前から自宅で乳酸キャベツなどの、発酵野菜を作り始めました。
しかし、当時は知識ゼロだったので・・・
本当にこれで、完成?
腐ってない?
と、不安が消えず、焦っておばあちゃんに電話したりしていました(笑)。
でも、今だからこそ言えるんですが、失敗した乳酸発酵漬けを見分けることは意外とカンタンです。
そこで今日は、初心者さんでも分かりやすいように、乳酸発酵漬けの失敗について解説していきます!
Contents
乳酸発酵漬けの「失敗」の見分け方
乳酸菌で野菜を発酵する際の失敗には、2種類あります。
- 乳酸発酵漬けが腐っている
- 乳酸発酵漬けが上手く発酵できていない
順番に解説していきますね!
乳酸発酵漬けが腐っている
腐っている乳酸発酵漬けの特徴は、下記のようになります。
- 野菜の色:グレー、黒、赤茶(特に空気に触れる部分)
- 液体の色:グレー、黒、赤茶(特に空気に触れる部分)
- ニオイ:生ごみのような臭さ、アンモニア臭、異臭
- 見た目:綿あめのような薄いグレーの膜が張っている
- テクスチャー:ドロドロ、ネバネバ
- 味:下がピリピリするような酸味がある
上記のどれか1つにでも当てはまれば、乳酸発酵漬けが腐っている可能性があります。
乳酸発酵漬けは発酵食品なので、少し独特の酸っぱいにおいがします。
ただ、「珍味」のように悪臭のするタイプの発酵食品ではないので、生ごみのようなキツいニオイがする場合には、発酵に失敗し腐っていると判断してください。
もちろん、緑、白、グレー、黒、黄色、オレンジなどのフワフワした物体が浮いていたら、間違いなくカビなので注意!
腐った乳酸発酵漬けはどうしたらいいの?
腐った乳酸発酵漬けは、捨てましょう。
私も乳酸発酵漬けを腐らせてしまったことがあったんですが・・・
野菜がもったいないし、腐ってる部分だけ捨てれば大丈夫じゃない?
と、一瞬思いました。
でも、ダメです!
発酵野菜の腐敗は、そのほとんどが一般細菌(雑菌)によるものですが、中にはサルモネラ菌やリステリア菌などの、毒性の高い菌が繁殖している場合もあります。
なので残念ですが、腐った乳酸発酵漬けはすべて処分するようにしましょう。
さて・・・
乳酸発酵漬けの失敗は、腐らせてしまうことだけではありませんよ!
乳酸発酵漬けが上手く発酵できていない
5日(夏場は3日)たっても、乳酸発酵漬けが下記のような状態であれば、発酵が上手く進んでいません。
- 野菜の色:キャベツがキレイな薄緑色のまま
- 液体の色:無色透明のまま
- 見た目:泡が出ていない
- ニオイ:無臭(キャベツと水のにおい)
- 味:酸味がない
このまま放置すると、ただ水にキャベツが浸かっているだけの状態になり、徐々に雑菌が繁殖して腐ってしまいます。
ちゃんと発酵が進んでいれば、次第にキャベツの緑色が抜け、液体が白くにごり、ブクブクと泡が出て、ニオイも味も酸っぱくなります。
「乳酸」は酸っぱいものなので、酸っぱいニオイや味がすることは重要です。
上手く発酵できていない乳酸発酵漬けはどうしたらいいの?
ニオイをかいだり味見をしてみて、まだ腐っていないことが確認された場合、できることは3つあります。
- 暖かくする
- 糖分を足す
- 乳酸菌を入れる
順番にみていきましょう。
▼暖かくする
乳酸菌は種類にもよりますが、発酵温度は20度ぐらいが最適です。
これを大幅に下回ると、発酵が上手く進まないので、まずは直射日光の当たらない暖かい場所に移動してみましょう。
寒い時は、ヒーターや床暖房がついている部屋がいいですね!
私は縦長のガラス瓶で作るので、冬場は「ケフィアウォーマー」なる便利な商品を巻き付けて温めています。
輪ゴムを使えばどんなサイズの瓶にも合うので、重宝します!
▼糖分を足す
通常、乳酸菌はキャベツの糖質をエサにするので、砂糖を入れる必要はありません。
ただ、発酵がスムーズに進んでいない時は、糖分を少し入れてみるといいかもしれません。
- ココナッツシュガー *JAS・USDA・EU 認定オーガニック
- 黒糖
ナチュラルな甘味料がおすすめです。ちなみに、私はココナッツシュガー派です。
※はちみつは抗菌作用があるので、乳酸菌の発酵が不安定になる可能性があり、おすすめしません。
▼乳酸菌を入れる
野菜を洗いすぎてしまった場合など、乳酸菌の量が不十分だと、発酵が上手くすすみません。
こんな時は、次の4つの方法で乳酸菌を足してあげることが出来ます。
- ヨーグルトのうわずみ液を入れる(小さじ1~)
- 以前作った乳酸発酵漬けの汁を入れる(小さじ1~)
- ケフィアの種菌を入れる(ヨーグルトでもOK)
- プロバイオティクス(乳酸菌)サプリを入れる(1カプセル)
※サプリを使う場合は、カプセルを開けて、中身だけ入れる感じです。
乳酸発酵漬け作りは、失敗しそうになっても、意外と出来ることがあるんですよね!
とはいえ・・・
やはり、最初から発酵が上手くいくのが一番ですよね?
そこで、失敗しない作り方のコツも、サクッとおさらいしておきましょう!
失敗しない乳酸発酵漬けの作り方のコツ
- 野菜を洗い過ぎない→乳酸菌は野菜に付着している
- 新鮮な野菜を使う→古いものは乳酸菌も元気がない
- 野菜はギュウギュウに詰める→空気を抜いて腐敗防止
- 水道水を使わない→塩素などの殺菌成分が発酵の邪魔をする可能性あり
- 清潔なまな板、包丁、FPを使う→雑菌を最小限に
- 容器を煮沸する→水から入れて、沸騰して5~10分煮ればOK
- お酢を使わない→酸の殺菌効果で発酵が不安定に
- 野菜が浮いた来たら沈める→空気に触れている部分から腐敗する
上記の通りです。
一番大切なのは、清潔な調理器具や容器を使うことと、新鮮な野菜を使用することかなと思います。
お酢についてですが、アップルサイダービネガーなどの生きた菌の入っているものも、使用はおすすめしません。
なぜなら、乳酸菌は、お酢の菌とはまた別の発酵をするからです。
お酢を入れたい場合は、発酵が終わって、冷蔵庫で保存する段階になってからにしましょう。
塩は多めに入れた方がいいの?
塩の分量は、全体量の2~2.5%が目安です。
昔ながらのレシピは塩を大量に入れるものもありますが、現代の調理環境は昔に比べてキレイなので、塩の殺菌効果に頼らなくても、安全に野菜を発酵できます。
ちなみに・・・
塩なしでも余裕で発酵しますよ!
ただ、塩を入れた方が野菜の甘味を引き出してくれるので、少しは入れた方が味は良くなると思います。
とはいえ、私は入れないで作ることも多いです。
まとめ:乳酸発酵漬けの失敗は、意外と簡単に見分けられる
記事の内容をまとめます。
- 乳酸発酵漬けの「失敗」には、腐っている場合と、上手く発酵できていない場合がある
- 乳酸発酵漬けの「失敗」は、色、ニオイ、見た目、テクスチャー、味などから判断可能
- 乳酸発酵漬けの「失敗」は、清潔さを保つことなどで、防止できる
初めて自宅で野菜を発酵させたとき、私も失敗か成功かが分からずビクビクしてました。
そもそも、成功を疑ってたんですよね・・・
水に野菜漬けたまま放置したら、腐るでしょ普通!
って思ってました(笑)。
※ 乳酸菌さんを信じることが、成功のカギかも知れません。
何回か作っているうちにコツもつかめるし、失敗作は明らかに「食べられない」って感じるので、心配ないです。
おいしい乳酸発酵漬けが出来ますように!
以上。
キャベツで乳酸発酵漬けを作ってみたけど、変なニオイがするし、もしかしたら失敗したのかも。。。失敗を見分ける方法はあるの?