このような疑問にお答えします。
・ミネラルオイル(鉱物油)は肌に悪いの?
・ミネラルオイルの避け方と代用品9選
ミネラルオイル・・・すごく肌に優しそうな名前ですが、実は石油由来の油で安全性に賛否両論のある成分なんですよね。
発がん性があるし、「黒皮症」になるから肌には良くないって聞いたよ!
「ミネラルオイルフリー」とか「鉱物油不使用」って書かれた商品もたまに見るし、肌にいい感じはしないよねぇ・・
ネットにも、いろんな意見があるみたいですね。
そこで今日は、「ミネラルオイルは肌に悪いの?」という内容でお話します。
記事の後半では美容系のDIYにも使えるミネラルオイルの代用品も紹介しているので、ぜひ最後までごらんください!
Contents
ミネラルオイル(鉱物油)は肌に悪いの?
結論から先に言うと、現状では「ミネラルオイルは肌に塗ってもは問題ない」とされています。
気になるミネラルオイルの危険性について、以下の3点を解説していきます。
- ミネラルオイルには発がん性があるの?
- ミネラルオイルで黒皮症になるの?
- ミネラルオイルで毛穴が詰まるの?
順番に見ていきましょう。
ミネラルオイルには発がん性があるの?
今のところ、コスメティックグレードのミネラルオイルの発がん性(主に皮膚がん)を証明する研究はありません。
つまり、常識的な範囲内での使用であれば問題はないということですね!
でも、火のないところに煙は立たないって言うよね・・・?
確かに!まだ安心できない。
それでは、「発がん性がある」という話が広まっている理由を深堀りしていきましょう。
ミネラルオイルに発がん性があるといわれる理由
ミネラルオイルに不安の声が上がる理由は、未精製のミネラルオイルには発がん性があることが分かっているからです。
実際に、アメリカ合衆国保健福祉省が出している『Report on Carcinogens』(発がん性物質のレポート)には、「未精製、または軽く精製されたミネラルオイルには、人体への発がん性が認められている」と明記されています(1)。
ちなみに、未精製のミネラルオイルに含まれる発がん性物質は、多環芳香族炭化水素(たかんほうこうぞくたんかすいそ)と呼ばれる化学物質群です。
また、一昔前までは傷やヤケドの保湿剤として使われるぐらいだったミネラルオイルですが、今ではありとあらゆるパーソナルケア製品に含まれています。
使い過ぎによる長期的な肌や健康への害はまだまだ未知数なところがありますし、実際に未精製のミネラルオイルには発がん性があることから、不安に思う人が多いようです。
続いて、黒皮症についても見ていきましょう。
ミネラルオイルで黒皮症になるの?
現在販売されているミネラルオイル、ミネラルオイル入りの化粧品、白色ワセリンなどの使用で、黒皮症になることはありません。
黒皮症とは、肌に合わない化粧品などで色素沈着が起こる皮膚のトラブルです。
昔ミネラルオイルの精製技術が今のように高度でなかったころ、ミネラルオイルに残留した不純物によって肌が刺激され、黒皮症になる人がいました。
しかし、1970年代ごろまでの話ですので、今は心配はないと言われています。
ミネラルオイルで毛穴が詰まるの?
ミネラルオイルのコメドジェニック指数* は0(ゼロ)なので、ミネラルオイルで毛穴が詰まる可能性は低いです。
また医療の現場でも保湿剤として使われることがあり、アレルギーなどの肌トラブルも起こりずらいと考えられます。
ただし、肌の上で膜を張るように密着するため、洗い残しによる肌トラブルが出る可能性はあります。
*コメドジェニック指数:特定の成分が毛穴を詰まらせる可能性を0~5の数値で表したもの
ミネラルオイルは基本的に肌に塗っても大丈夫!
ただし、長期的な使用による肌トラブルや健康への害が気になる人は、自己判断で避けよう。
さて!
ここからは、「やっぱりミネラルオイルは使いたくない!」と思った方向けに、ミネラルオイルの避け方と代用品をご紹介していきます。
ミネラルオイルは、色んな名前で色んな製品にひそんでます!
ミネラルオイルの避け方と代用品9選
まずは既製品に入っているミネラルオイルの避け方のポイントをサクッと解説し、続いて美容DIYなどにも使えるミネラルオイルの代用品を9つご紹介していきます。
既製品に入っているミネラルオイルの避け方
ミネラルオイルは色んな名前で呼ばれています。
化粧品やパーソナルケア用品の「成分表示」に次のような名前で載っていますので、ぜひチェックしてみてください。
- 鉱物油
- パラフィン(Parrafin)
- パラフィンワックス(Paraffin wax)
- パラフィンオイル(Paraffin oil)
- 流動パラフィン(Liquid paraffin)
- ホワイトミネラルオイル(White mineral oil)
- ライトミネラルオイル(Light mineral oil)
- ワセリン(Petroleum/Petroleum jelly)*
- 白色ワセリン(White petrolatum)*
最近は「ミネラルオイルフリー」「鉱物油不使用」「鉱物油無添加」と書かれている商品もあるので、そういった表示にも合わせて注目してみるとGood!
*ワセリンは厳密にはミネラルオイルと同じではないですが、危険性が語られる場合は便宜上同じものとして扱われることが多いです。
▼ミネラルオイルとワセリンの違いについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
ミネラルオイルの代用品9選
上記の通りです。
どれも保湿力が高いナチュラルオイルですが、キャスターオイル、シアバター、ビーワックスは肌の上に膜を張る感じがミネラルオイルに似ていて、ミネラルオイルを使った美容系のDIYなどにも代用できます。
アメリカ皮膚科学会も、カサカサの唇に良い成分として、ミネラルオイルやワセリンと同時にキャスターオイルやシアバターをあげています(2)。
おまけ:キャスターオイルで作るDIYリップグロスレシピ
最後に、私がキャスターオイル(ひまし油)で作っているリップグロスのレシピを紹介します!
キャスターオイルはクレオパトラも肌の保湿に使っていたというぐらい水分を閉じ込める力(肌に蓋をするイメージ)が強く、テクスチャーもドロッとしていてリップグロス向きです。
まとめ:ミネラルオイルは自己判断で使用するか決めよう
ミネラルオイルは石油由来の成分ですが、常識の範囲内での使用であれば、安全性は高いと考えられています。
ただし、栄養分も一切含まれていませんし、アレルギーなどの理由をのぞけば、「絶対にミネラルオイルじゃなきゃダメ」ということもなさそうですね。
個人的には、精製されているとはいえ、元々発がん性のある成分を「わざわざ肌に塗る必要はないかな」と思ってます。
本日は以上です!
参照
- National Toxicology Program, U.S. Department of Health and Human Services: “Mineral Oils: Untreated and Mildly Treated, Report on Carcinogens, Fourteenth Edition.”
- American Academy of Dermatology:7 dermatologists’ tips for healing dry, chapped lips
ミネラルオイルは肌に良くないと聞いたけど本当かなぁ?石油由来の成分らしいし、ちょっと不安。ミネラルオイルの代用品も知りたい!